カビ取りクリーニングでカビが生えるのを防止/対策する基準は防カビ試験を参考比較にすること/最強の天井クリーニング【防カビ技研】
天井化粧ボードと
防カビ試験
(一社)防カビ技研の記事をご覧いただきましてありがとうございます。
こちらのページでは天井化粧ボード(ジプトーン等)のカビ取りクリーニングで1つの基準となる防カビ試験について記載しています。
どのカビ取り専門業者を選んだらいいか分からないときの比較と参考にしてください。
カビ抵抗性試験(JIS Z2911)
防カビ試験の正式名称は日本産業規格に掲載されているカビ抵抗性試験(JIS Z2911)と言います。
本サイトよりもさらに詳しく知りたい人は日本食品分析センターの「かび抵抗性試験方法」↗をご覧ください。
![培地に検体とカビを設置](https://bmc-labo.jp/wp-content/uploads/2023/09/天井のカビは防カビ試験を比較する.jpg)
ろ紙、木材などに防カビ剤を付けたものを検体を言います。
その検体をシャーレ培地に置き、何種類ものカビと栄養剤をミックスした液を検体にスプレーします。
それが上記の画像です。1回の噴霧で100万個前後のカビ胞子を付けます。(ちなみに空気中には1立方メートル100~1000個のカビ胞子が浮遊しているといいます)
![温湿度調節器](https://bmc-labo.jp/wp-content/uploads/2023/09/カビ培養器を使って計測する.jpg)
この検体を温湿度が調整できる機器に入れて「一週間単位」でカビが生えないかテストするものです。
内容 | 詳細 |
---|---|
検体 | ろ紙や木材 |
真菌 | 基本は5種類 |
数 | 100万個前後 |
温度 | 26℃±1 |
湿度 | 95%以上 |
日数 | 7日、14日、21日 最大28日間 |
結果 | 目視による確認 |
■備考
- 依頼者が試験したいものが検体になるので他にもペンキ、床ワックス、塗料、接着剤など様々なものがあります。
- カビの種類は依頼者の希望或いは指定のカビ菌を使います。
- 依頼者の希望日数を経過観察します。日本産業規格の最大日数は28日間です。
- 結果は顕微鏡を使って目視による判断となります。検体に菌糸が伸びている範囲を数字で記載します。
- 製造時に混ぜ込まれているプラスチック・ビニールクロス等は今回対象外としています。
日数が多いほど実際の環境で効果を発揮する
防カビ剤は対象面の表面に付着しているからこそ効果を発揮します。
しかし徐々に空気中の物質や微生物によって分解されていくので、いずれ効果を失います。
そのためあなたが「カビの再発を防止したい!」とお考えでしたら、カビ取り業者や掃除業者に「防カビ試験の日数」を聞けばいいのです。
親切な業者でしたら日数を教えてくれます。
もちろん施工の技術・経験も必要ですが、最終的には仕上げの防カビ剤を使わないと防止できないので、防カビ剤の効果に左右されるのです。
最大28日防止した防カビ剤は、実際の環境でおよそ何日間防カビ対策できると考えたらいいか。
一般的には28日間の試験がクリアできれば、実際の環境では1年間効果が持続するだろうと言われています。
防カビ技研の日数は?
上記をみて「たった1年だけ?」「短すぎる」と感じた人はいるでしょうか。当研究所は短いと感じたため、さらに厳しい試験を行いました。
第三者機関のご協力のもと、日本産業規格カビ抵抗性試験(JIS Z2911)の12倍に相当する「336日間」で試験し、これを達成しました。
![一般的な産業規格の約12倍を記録](https://bmc-labo.jp/wp-content/uploads/2023/09/防カビ試験で12倍の効果を記録.jpg)
そして日本には四季があるので1年の中で二ヶ月ほど高湿度の時期があります。
よって、28日間×2の「56日間」を推定1年間の防カビ効果として自社基準を設けたので、現在はおそよ5~6年間の効果が見込めると判断しました。
張り替え、交換、ペンキをしても1年間で再発していたカビを平均5年間防止するので、年単位で見れば費用の削減に繋がります。
![定期点検とメンテナンスでカビ予防](https://bmc-labo.jp/wp-content/uploads/2023/09/カビの点検とメンテナンスをしています.jpg)
また、この試験の他に実際の現場で定期点検を行い防カビ期間を記録していますので、それらをトータルして平均5年間(最長10年間)としています。
![](https://bmc-labo.jp/wp-content/uploads/2023/09/防カビ技研_ロゴJPG.jpg)
「業務用の防カビ剤を使っても数年経てば生えてきちゃうんだ…一生発生しないわけじゃないんだ……」と感じた方は、その理由をこちら↗からご確認ください。
回答を濁す業者に注意する
カビ取り・防カビ施工では様々な試験を公開している事業者が居ます。
例えば「500種類のカビを除菌した」「1000種類の細菌を殺菌した」という試験です。これはあくまでも「除菌」「殺菌」なので再発を防止した試験ではありません。
カビ抵抗性試験に詳しい事業者に当たれば詳しく説明してくれますが、カビ取り業者はフランチャイズが多いので濁した業者には注意してください。
張り替えと塗装は慎重に検討する
天井化粧ボード(ジプトーン等)にカビが発生した原因が、設備や日常業務から出る水分の場合、張り替えやペンキをしても解決しない場合があります。
防カビ対策はお客様それぞれの業務内容・日常生活から見極める必要があるのでご注意ください。
防カビ技研にお任せください
![](https://bmc-labo.jp/wp-content/uploads/2024/05/防カビ技研のカビ取りサイトはこちら.jpg)
当研究所は病院・食品スーパーの天井に発生するカビ防止対策に特化した社団法人です!天井化粧ボード(ジプトーン等)から天井エアコン(空調設備)まで一括してカビ問題を解決します。
カビにお困りの方は当研究所のカビ取り専用サイトからご相談ください!
応用編
一般の方には必要ない知識ですがご興味がありましたらご覧ください。
カビには成長速度があります。例えばクラドスポリウム(黒カビ)は成長速度が遅く、トリコデルマ(ツチアオカビ)やペニシリウム(青カビ)は成長が早いといったものです。
試験で使われるケタマカビ(少し黒いカビ)、アルテルナリア(ススカビ)、クモノスカビ(白いカビ)、ケタマカビはとても成長力があります。また検体で木材はとても栄養があるので育ちやすい特長があります。
よってカビ抵抗性試験の中に育ちやすいカビを使用していて、28日間抵抗している場合は効果の高い防カビ剤である可能性があります。
もちろん防カビ剤の種類によって成長阻止できる真菌も変わりますが、成長の遅い黒カビを試験に使っていてもあまり参考にはなりません。
このことから最強の天井クリーニングはありませんが、カビ抵抗性試験を比較すればカビ取り専門業者を選ぶときの参考になるかもしれません。