天井材/下地材/建材を張り替えれば黒カビは生えなくなりますか?除湿器や換気口で結露を防止すれば生えないですか?病院や食品スーパーの事情
天井化粧ボードを交換して
カビ対策はできるか?
(一社)防カビ技研の記事をご覧いただきありがとうございます。
今回は様々な内装工事業者からお問い合わせのある「カビが生えたジプトーン(またはソーラトン)の交換工事で防カビ対策は可能か?」について解説します。
天井ボード(ジプトーン等)にカビが生えてしまったので交換を予定しています。交換すればカビは生えなくなりますか?
結論を先にお伝えすると、カビが生えてしまった場合は残念ですが張り替えをしてもカビは生えます。
これは天井化粧ボードのジプトーンにカビが生えやすいというわけではなく、カビが生えやすい環境に設置されているからです。
カビの胞子は空気中に浮遊しています。そして水分・栄養・温度の条件が揃うと爆発的に繁殖します。
では病院を例に見ていきましょう。
入院している患者さんの病室は人の汗・排泄物、食事、常に動いている天井エアコン、ベッド及び寝具、観葉植物やお見舞い品などから水が気化します。
換気設備が整っていれば外に逃げる水分が、建物の経年劣化の影響(または壁紙の張り替え等)で換気されずに天井ボードに付着します。
そしてエアコンの冷房を使うことで胞子が飛散し、さらに天井裏と部屋側に気温差が生じて薄っすらと結露が発生します。
最後に夜間、エアコンの強さを弱または停止することで、風の循環がストップします。
すると栄養がある天井板の表面に水分が残り、26℃前後の適温になるので、カビが爆発的に汚染を開始するのです。
一度でもカビが発生すると、内部に菌糸が残り、様々な場所に胞子が飛散するので根絶することができません。
天井ボードの交換だけでは汚染は止まらない
ジプトーンの石膏ボードやソーラトンのロックウールボードを張り替え交換しても日々の業務までは変更できません。
例えば食品スーパーに「カビが生える原因は生鮮コーナーのショーケース(オープン冷蔵庫)なので、ショーケースを置かないでください。」などは言えません。
よって、天井石膏ボードを交換する際は施設全体の換気設備(換気扇・除湿器等)を同時に変更しなければ防カビ対策はできないのです。
ただし病院の場合は、患者様の移動、社員の確保、そして医療施設に関わる建築基準法、消防法があるので安易に変更すると大きなミスが発生する恐れがあります。
最近では健康福祉センター(保健所)もカビに対して厳しく指摘すると聞きます。
このように設備担当者はいくつものリスクを考慮して防カビ対策が必要ですが、このような大がかりなことをしなくても対策できるものが防カビ剤です。
防カビ剤が生まれた理由
上記のように、どうしても業務内容や設備関連を変更できない場所は数多くあると思います。
このようなお悩みを解決するために生まれたものが「防カビ剤」です。今ある素材に防カビ効果を持たせて、交換をせずにカビが生えないようにします。
そのため日本の住宅に使われているビニールクロスや床ワックスには初めから防カビ剤が混ぜ込まれているのです。
特に天井のカビは胞子が落下するので、最も早く対処が必要な部分は「天井のカビ」となります。詳しくはこちら↗
カビが生えていない場合は張り替えをお勧めします
どのようなものも劣化するので天井石膏ボードも色褪せて劣化します。
見た目が悪くなってしまうので、このようなときは張り替えがいいでしょう。ジプトーンは化粧されているので比較的安価に交換できます。
しかし同時に元々塗装壁や塗り壁(漆喰等)だった場所にビニールクロスを張り付けるときには注意してください。
良い意味で風通しが良かった建物がビニールクロスの高気密力で湿度が逃げなくなるので、その湿度で天井ボードや下地ボード(捨て貼り部分)にカビが発生します。
カビが生えた天井ボードにペンキなどの塗料は絶対に塗らない
防カビ技研にお任せください
当研究所は病院・食品スーパーの天井に発生するカビ防止対策に特化した社団法人です!天井化粧ボード(ジプトーン等)から天井エアコン(空調設備)まで一括してカビ問題を解決します。
カビにお困りの方は当研究所のカビ取り専用サイトからご相談ください!