天井にカビが生える理由は?/カビが生えた天井ボードを業務用防カビ剤で再生/復元すれば生えてこなくなりますか?病院やスーパーに真菌が発生する侵入経路は?
防カビ対策工法をすれば
カビが生えなくなるのか?
(一社)防カビ技研の記事をご覧いただきありがとうございます。
今回は天井ボード(ジプトーン等)のカビに対して、防カビ剤を使えば永久に生えなくなるのか?という疑問について回答します。
結論
先に結論をお伝えすると、いずれカビは発生します。防カビ剤は化学成分であり自身で成分を増やすことはできません。
カビは生き物で常に空気中に浮遊しているため、カビやその他の微生物によって防カビ成分が徐々に分解していき効果が無くなります。
(また空気中の二酸化炭素などの成分も防カビ剤・金属系抗菌剤を分解する要因です)
もっと詳しく知る
例えば総合スーパーや食料品店、食品工場の場合、天井ボードにカビが発生する原因は食品(野菜・魚・肉)からでる水分、外部から侵入する土埃や繊維ホコリ、ショーケース/オープン冷蔵庫の冷気が天井ボードに付着するからです。
そして天井の業務用エアコン・オープン冷蔵庫により部屋は涼しく、屋根裏は暑い状態になると温度差で裏面(冬は表面)に結露が発生します。
するとカビが生える条件である「水分」「栄養」「温度」が揃うので爆発的にカビが繁殖するのです。そしてその成長は夜間に強くなります。
よって、屋根裏に除湿機や換気口を設置しても、ボードを張り替えても、カビが生える原因が改善されていないのでカビが生えるという結果になるのです。
どのような換気設備又は防カビ剤を使っても再発が「早いか」「遅いか」の違いだけで、永久に生えないわけではありません。他にも防カビ剤が長続きしない条件がありますのでこちら↗をご覧ください。
カビはどこから侵入する?
カビは空気中に浮遊しています。1立方メートルあたり100~1000個のカビ胞子が浮いているのです。
よって侵入経路は人、ペット、荷物の運搬に付着したものから、換気中に外から部屋に流れ込む空気になります。
このことからカビの侵入を防ぐことは困難ということが分かります。
そしてエアコン、食品、ダンボール、観葉植物、木製家具(特に糊)を好んで根をはり、白カビ・青カビが発生します。
この青や緑の粉カビに気付かないと次は頑固な黒カビが発生して、擦っても取れなくなるという事態になります。
このカビが生えやすい条件が解消されない限りカビは生え続ける
病院などの医療施設や食品スーパー、工場、そして一般住宅までこの「カビが生える原因」を解決しない限りカビは生え続けます。
しかしカビが生えない期間を伸ばすことはできます。
- 換気設備(24時間換気扇など)の改善
- 屋根裏と室内の温度差を作らない
- 除湿器や除湿剤で湿度を溜めない
- 天井に風を当てて結露を溜めない
- カビが生えやすいものを置かない
- 家具・床・天井の掃除をする
- オープン冷蔵庫の蓋をする
- プッシュプル式の換気設備にする
- 制気口を工夫する
- エアコンクリーニングをする
世間でもよく言われていることですが、最もカビが生えないようにするには「定期的な掃除」です。
湿度90%以上、温度25℃、デンプン等の栄養(糊など)がある状況下だと3日間で目に見えるほど成長するので、梅雨の時期は推定7日間ほどしたら掃除する必要があります。
しかし病院・食品スーパー・工場で日常業務に「天井の清掃/ショーケースのハニカム清掃」を組み込んでいると人件費や道具がかかります。
病院は病室の稼働率、スーパーは来店客数、飲食店は席の回転率、工場は製造機の稼働率の維持ができなくなります。
ただしカビは待ってくれません。
すると来店客からクレームが起こり食中毒の危険性が増え、保健所に指摘される恐れがあります。
よって、防カビ剤はカビを永久に抑えることはできませんが、日々の手間をかけなくても長期間発生させないことはできるので「何度も生えてきて困る!」という場所に適しているのです。
法人の場合は、換気設備・空調設備と定期的な清掃を組み込むことができないときに「防カビ剤」が役に立つのです。
一般住宅ならカビが生えなくなることがある
例えば、食料品店で先にカビが生える天井は温度設定が低い生鮮コーナーや冷凍食品コーナーで、袋に入ったお菓子類と日用洗剤のコーナーにはまだ時間の余裕があります。
業務用エアコンを使っていても、照明カバーから5cm範囲は温度が高く乾燥しているため成長できません。
(防煙垂壁 / ガラスの壁があるので冷気が他のコーナーまで届いていない場合もあります)
そのためスーパーマーケット等の食品スーパーは水分を出す食品を置かなければカビが生えないのですが、売り物を置かないことなど絶対にできません。
しかし一般住宅なら対策できます。
一般住宅でカビが生えてしまう原因は主に掃除と換気を怠ってしまったときになります。この時に生えるカビは白カビや青カビです。
例えば水分を保有しやすいダンボール、観葉植物、カーペットやソファ、木材、畳などが十分に乾燥するようにすれば「水分」が無くなるので生えにくくなります。
その証拠に冬は乾燥するので、カビの発生が少なくなります。
またエアコン内部もカビが大量繁殖する場所です。こちらも1年に1回はエアコンクリーニングをして清潔を保ちましょう。
まとめ
このような様々なことからカビを生やさないようにする方法は、
温度設定を見直して、換気状況を改善して、次に部屋を清潔に保ち、カビが生えやすいものを置かなければカビが生えなくなります。
しかし建物の構造上或いは物理的に、または事業内容的にそのような改善ができない場合は、防カビ剤の効果に委ねる方法が良いと思われます。
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