天井のカビを防止するには業務用エアコンクリーニングが必要?ジプトーンやコンクリートの黒カビとカビ臭さを除去する方法【防カビ技研】

天井ボードに設置された天カセエアコンはクリーニングが必要?防カビ対策

天井埋込式業務用エアコン
と天井ボードの関係

(一社)防カビ技研の記事をご覧いただきありがとうございます。

当研究所は数多くのプロ清掃業者が在籍する社団法人です。今回は、病院やスーパーマーケット・工場の天井のカビと業務用エアコンの関係について解説します。

ジプトーン天井に黒カビが発生したので、天井クリーニングと同時に業務用エアコンの洗浄を検討しているのですが意味はありますか?

カビが発生する一つの原因は業務用エアコンの内部に潜むカビ・細菌なので、とても効果的な方法だと思います。

天井化粧板にカビが発生する原因

天井にカビが生える原因の1つとして「天井埋込式エアコン」「ビルドインエアコン」「天井吊り下げ型エアコン」などの業務用エアコンが関連しています。

エアコンは取り込んだ空気を冷やして(または温めて)室内に出すので、もちろん部屋中のホコリ・チリを吸い込みます。

天井のエアコンは部屋中の様々なカビ・ホコリを吸い込む

老人ホームなら寝具等のホコリや排泄物の蒸気、スーパーマーケットなら食品の蒸気や土埃など、様々な物がエアコンによって天井に舞い上がります。

つまり天カセエアコンは天井に設置された空気洗浄機に近い役割も持っています。

様々なものが蒸発してエアコンが吸収する

そしてカビ胞子と共にエアコンに吸い込まれてフィルターやアルミフィンに付着します。

施設に設置されたビルドインエアコン
見た目が綺麗なビルドインエアコンでも熱交換器/アルミフィンはカビで汚れている

エアコンの運転を停止するとアルミフィンの結露がドレンパン(結露水を外に排出する部分)に滴り落ち、そこで排出されなかったカビが成長するのです。

排出されなかったカビやホコリが溜まったドレンパン

このことからカビはエアコンのフィルター、アルミフィン、ドレンパン、ルーバー(羽)など様々な場所に付着していることが分かります。

次にカビの胞子が運転と同時に部屋中へ拡散するので、天井にカビが生える原因となります。

天井ジプトーンボードの一面に広がった黒カビ

よって、天井の防カビ対策で業務用エアコンを同時にクリーニングすることは防カビ対策としてとてもいいことだと分かります。

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さらに業務用エアコンのドレンパン、羽、ボディなどに防カビコートができれば、取り込んだ胞子が成長できないので、さらに長期間の防カビ対策が期待できます。但し詳しくないエアコンクリーニング業者に相談しても「防カビ剤は意味ありません」と言われてしまいますからご注意ください。天井のカビ防止で工事施工する場合、エアコンにも対処が必要です。

カビよりも危険なレジオネラ属菌

カビは1立方メートルあたり100~1000個の胞子が浮遊しているので、部屋の換気をしていれば自然に侵入します。

カビは換気中に部屋へ侵入する。経路は様々だ

その換気中に侵入する微生物の中に「レジオネラ・ニューモフィラ(60種類いるレジオネラ属中代表的な菌)」という危険な細菌がいます。

(特に美容液に含まれるシステインという成分があると増殖します)

カビよりも危険と言われるレジオネラ菌(レジオネラ・ニューモフィラ)

カビは慢性的に吸い続けると人体に有害ですが、レジオネラ属菌は高濃度を吸った時点で命にかかわる危険性があります。

人間の呼吸器を汚染する「レジオネラ症」という病名があるほど有名で有害な菌です。

ドレンパンの生物膜/バイオフィルムのアメーバを捕食して成長する

この画像は天井エアコンのボディを外したときの写真ですが、何やらピンクから赤色の塊が付着しています。

これはエアコンが部屋中のホコリ・土埃・食品や木材の水分・排気ガス等を吸い込み続け、それを細菌が栄養にしたときに発生するものです。

エアコンのアルミフィンに付着した生物膜

これを生物膜(バイオフィルム)といい細菌やアメーバの巣だとお考え下さい。口内のヌルヌルした部分は別名「プラーク」と言って同じものです。

そして生物膜を捕食する細菌が「レジオネラ属菌」です。ドレンパンの水中内(結露水)にこのレジオネラ属菌を捕食する細菌は居ません。

すると食物連鎖の頂点に君臨するので、爆発的異常繁殖を起こすのです。

水中でレジオネラ菌を捕食する細菌が居ないので食物連鎖の頂点に君臨する

増殖する過程で生物膜が破られるとレジオネラ属菌は別の場所に移動を開始します。

そのときに天井エアコンのスイッチを入れると、部屋全体に高濃度のレジオネラ属菌が排出され、身体の弱った人が吸い込むと肺炎になります。

このようなサイクルで人が感染するので温泉施設ではこの菌が検出されると、改善されるまで営業停止となるのです。

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2023年は温泉施設から何千倍というレジオネラ菌が検出されたニュースが放映されたことで、さらに有名な菌となりました。

エアコンの掃除をしていますか?

このように家庭用エアコンや業務用エアコンにはカビ以外の危険性が潜んでいます。

天井ジプトーンに生えるカビを抑えて、レジオネラ属菌などの危険な菌から身を守るためには、1年に1回ほどエアコンクリーニングをした方がいいでしょう。

カビや危険なレジオネラ菌を増やさないためにエアコンクリーニング

今回は天井埋込式カセット型(天カセ)エアコンと天井ボードのカビの関係から危険な菌について解説しました。

一度でもカビが生えた天井は次のカビも生えやすくなっています。何どもカビが生えてお困りの場合は天井板を交換するよりも、天井ボードに防カビ剤を塗ったのち、業務用エアコンクリーニングをした方が長期間の防カビ対策になります。

天井のカビにお困りでしたら防カビ技研にお任せください。

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